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ゾウリムシの採取、場所と採取方法
ゾウリムシを自分で採取した場合、何処で採取したら良いか、
まずは採取場所から紹介します。
ゾウリムシの採取場所
ゾウリムシの生息場所でも書いたようにゾウリムシは
田んぼや池、沼や下水など富栄養な水が流れる側溝に生息しています。
田んぼの水や池の水を少し採取して見ても、ゾウリムシが居ない時が多いです。
私のおすすめの採取ポイントは下水の流れる側溝です。
田んぼでも、コケに紛れていることが比較的多いですが
天敵のミジンコも紛れているので、採取後はなるべく早く取り除かないと
ゾウリムシが食べられてしまいます。
春から秋になると日光が当たる場所には側溝の水の底が白っぽいヘドロが
緑色の藻で覆われます。
私が実際、採取した場所は、海岸で、料理店より排水が流れているところ。
5月に見た時は、大きな苔の部分がありませんでしたが、小さな苔はありませんでした。
9月ごろになると藻も大きくなります。
その緑色はゾウリムシではなく、ミドリムシやユレモ,アオコの可能性が高く
これらに混じってゾウリムシが居ることが多いそうです。
冬になると、藻の緑色の部分が無く、ヘドロ状のみなります。
11月に採取し確認するとゾウリムシを確認できたので、
場合によっては冬でも採取できる可能性があります。
実際に現在私が培養している株は、上の海岸近くから採取したモノで
2箇所ぐらいから採取すると、どちらかにはゾウリムシがいます。
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田んぼからの採取
田んぼには、あまりゾウリムシはいません。
ゾウリムシは紫外線に弱く、直射日光の当たるところにはいません。
おすすめなのは、田んぼでも、表面に苔が生えている場所。
この藻の下に、ゾウリムシがいる可能性が高いです。
採取した水から、ゾウリムシは発見されました。
ただし、ゾウリムシの天敵であるミジンコも同時に見つかることが多いので
濾過や顕微鏡で取り除くなどで、ミジンコを取り除かないとゾウリムシが食べられてしまいます。
下水溝での採取
ゾウリムシが採取できる条件は2つ
- 日光が当たり、緑色の藻、コケが生えている
- 生活排水が流れている
最近は、下水道の整備、側溝の暗渠化などで条件の合う
場所が減っています。
このコケは生えている裏がヘドロ化していて、このヘドロが有機物が多い状態です。
このヘドロ化とコケの間に、他の原生動物と一緒に混じって
ゾウリムシがいることが多いです。
最初は、家の前の側溝で採取しましたが、
この時も緑色のコケが生えている部分から採取しました。
その後、下水道の整備で、雨天以外では水が流れなくなりました。
次に、別の場所、こちらは側溝ではありませんでしたが
生活排水が流れていて、緑色のコケのがある部分から採取し
2回採取し、2回ともゾウリムシの採取に成功しています。
下水溝だと、土壌に存在するアメーバや、田んぼなどに存在するミジンコ
の影響が少ないので、後処理せずに済むのがメリットです。
逆に、アメーバやミジンコが存在している場合は、
採取地でキムワイプなどでアメーバやミジンコを除去しないと、
ゾウリムシが食べられてしまいます。
採取方法
採取には、100円ショップなどに売られている
20~30mlぐらいのタレビンを使います。
他の容器でも良いですが、私はタレビンを毎回使っています。
タレビンで、コケの生えている付近の水を採取します。
採取する水は、有機物が多く、汚いですし、匂いもあるので
スポイトなどを使っても良いです。
1本だと、失敗する事があるので出来たら、2~3本、採取すると良いです。
タレビンに入れる量は、半分から、2/3ぐらい。
満タンに入れると、持ち運び時蓋をするので、
ゾウリムシが呼吸出来ずに死んでしまいます。
夏場など、暑い時、タレビンが熱くなるとゾウリムシが死んでしまうので
冷たい飲み物などで保冷しておくと良いです。
ゾウリムシが少ない場合は、耳かき1杯ビール酵母粉末を入れておくことで
タレビンの中でも増えてくれます。
このタレビンの中には、ヘドロや、コケ、他の原生動物なども混じっているので
反重力走性使った単離で、汚い水と、ゾウリムシを分けます。
【参考】試験管で元の培養液からゾウリムシを単離する
採取当日に処理が出来ない場合、夜間たいらな所に置いて、蓋を開けておいてください。
単離しただけだと、他の原生動物も混じっているので
ゾウリムシと思われるモノを1匹掬って、それを株として培養します。
【参考】採取したモノがゾウリムシか確認する方法
【参考】1匹単離でゾウリムシを培養液から分離