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ゾウリムシの寿命はあるのか
ゾウリムシを培養しているとエサがあるかぎり
無限的に増殖しているように思います。
でもゾウリムシには寿命があり、
寿命を迎えると死んでしまいます。
ゾウリムシの寿命
ゾウリムシ(Paramecium Caudatum)の場合
エサが豊富にある時は8時間に1回細胞分裂(無性生殖)を
すると言われています。
接合や自家生殖をすると分裂回数がリセットされゼロになるので
その時点を0回とします。
その後細胞分裂(無性生殖)を50回行うことで
接合や自己生殖をできるようになります。
細胞分裂700回ぐらいで死滅します。
エサが豊富にあり続けた場合時間に直すとこの様になります。
接合、自家生殖できるようになるまで17日
死滅するのが233日(約8ヶ月)となります。
この辺は人間が子供から大人になって
年老いて死んでいくのにも似ています。
ゾウリムシの性別
ゾウリムシには性別にあたる接合型があり
Paramecium Caudatumの場合O型(odd)と、
E型(even)があり違う型でないと接合できません。
実際にはもっと多くの接合型がある様ですが、大きく分けると
この2つになる様です。
接合型は、繊毛に含まれるタンパク質の違いといわれていて
見た目では違いはまったくありません。
なので、接合側を確認するにはいろんなゾウリムシを混ぜ反応を
見て確認するのが、一番確実です。
ただし、接合型変換という
人間でいう性転換がゾウリムシでは起こるようです。
実際は寿命では死なない
ゾウリムシの寿命は主に大核から来ているようで
寿命を延ばす仕組みがゾウリムシにはあります。
それが、接合や自家生殖といわれるものです。
実際に接合や自家生殖の時は元の大核は崩壊します。
その後、新しくなった小核を元に大核が作られます。
この様にして大核の若返りを行なっています。
1匹から培養を初めても、接合型変換がありますし
自分だけで行う接合、自家生殖(autogamy)があります。
接合型変換や自己生殖があるので実際の寿命は
無いように見えます。
接合と自家生殖(autogamy)
接合と自家生殖どちらも核の更新が行われます。
どちらも小核の減数分裂が行われるので遺伝的組み換えが起こります。
接合の場合は、小核を減数分裂で4つに別れます。
そのうち3つが退化します。
残った1つを分裂し小核が2つになります。
その1つを接合相手と交換。
元々あった小核と相手の小核を合体させ最終的な小核が完成します。
自家生殖の場合でも減数分裂が発生するので遺伝的組換えが起こりますが
自分の核だけなので組み換えは限定的です。
また1匹のゾウリムシだけでの核の変化なので、見た目ではまったく分かりません。
接合の発生条件
接合の一番の条件は、接合型の違う接合相手が居る事。
次に、細胞が未熟で無いことが前提条件です。
ゾウリムシ、Paramecium Caudatumの場合、新生ゾウリムシが
誕生してから、約60回分裂するまでは未熟期間となり
この間は、接合は発生しません。
また、Paramecium Caudatumは約700回で寿命となりますが、
この700回の前半の方が、接合は起こりやすいです。
逆に、寿命に近づくにつれ、
接合や自家生殖が起こりづらくなります。
エサが十分にあれば、面倒な接合などしなくても増殖できるので
その場合は細胞分裂をします。
一番重要なのが、飢餓状態であることです。
エビオス錠で培養時に、培養液が透明になった頃が
ちょうど良い飢餓状態と思われます。
この状態から、3~4日経過すると過度な飢餓状態となり
接合相手がいない場合は、一部のゾウリムシが接合型変換します。
自家生殖も多分この状態の時に発生すると思われます。
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