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アンモニアを抑えたい時のゾウリムシ培養方法
ゾウリムシを培養して使用する用途として、
メダカ稚魚への餌やりがあります。
私も、メダカが卵を多く生んだ時は、ゾウリムシを培養し
稚魚の餌としています。
その時に問題になるのが、アンモニアです。
アンモニアは、アクアリウムをやっている人なら聞いた事があると思いますが
水槽の中で、一番毒性の強い物質です。
水槽の中では、糞や死骸などが分解され、アンモニアになります。
その後、ろ過バクテリアの働きで、毒性の低い硝酸塩に分解され
水換えで排出し、一部水草などの肥料にもなります。
親メダカ水槽にネットなどで隔離している場合は
水量が多かったり、濾過が機能しているのであまり問題ではありません。
小さな容器に稚魚を入れている場合、多くの培養液を入れると
アンモニア濃度が高くなり、稚魚に影響する可能性があります。
稚魚に与える量を調整するのも、良いです。
エビオスなど、ビール酵母だと、かなり濃度が濃いので、
より濃度の低い培養方法を紹介します。
アンモニア濃度は、試薬で確認しましたが、アンモニアの試薬が無いため
アンモニウムを試薬で確認しました。
ちなみに、ビール酵母で培養した場合
真っ青になり、10ppm以上でした。
より、アンモニア濃度を下げたい場合は、培養後に
コーヒーフィルターで濾過すると、アンモニア濃度をもっと下げる事が出来ます。
【参考】コーヒーフィルターでゾウリムシを濾過・洗浄
ワラによる培養
藁による培養が一番低かったです。
約0.5ppm以下でした。
藁は、ホームセンターに売られているモノを使用、
小さく切って、煮込んだ液を培養液として使用します。
切って、煮込むので手間がとてもかかります。
長期維持には向いているのですが、増えるスピードは遅いです。
面倒だな?と思った方は、次のきな粉での培養がおすすめです。
追記
試した所、面倒なワラの煮沸をしなくても、切ったワラを入れるだけで
ゾウリムシは増える様です。
詳しくはこちら
【関連】ゾウリムシを煮沸なしのワラで培養してみた
上の方法だと、ワラに混入していて、他の原生生物のシストが孵化し
ゾウリムシに混じってしまう可能性があるので、
煮沸したワラを使用する方法がおすすめです。
【関連】煮沸・乾燥したワラでのゾウリムシの長期培養
きな粉による培養
アンモニア(アンモニウム)濃度は藁の時より少し増え
約2ppm以下です。
培養方法は、エビオスの時とほぼ同じです。
エビオスの代わりに、きな粉を入れます。
入れる量は、0.5ml(500μL)です。
私は、3Dプリンタで専用の計量スプーンを作りました。
匂いは、エビオスの時と比べるとマイルドですが
培養が進むと、嫌な匂いはします。
きな粉の場合、ゾウリムシがきな粉を直接食べるのでは無く
きな粉を食べて増えた枯草菌などを、ゾウリムシが食べます。
もし培養に失敗する場合は、餌となる枯草菌などが、存在しない可能性があります。
その場合は、市販の納豆を使います。
1粒、ピンセットなどで持って、培養液でゆらゆら、させることで
種となる納豆菌(枯草菌)が、きな粉を食べて増えてくれます。