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ナイロンメッシュでゾウリムシをろ過・濃縮する方法
以前は、負の重力走性を利用する方法やコーヒーフィルターを使って
ゾウリムシを洗浄していました。
コーヒーフィルターを使った方法では圧着部分から漏れたり、交換が必要であったり、時間が掛かったり
ろ過面がザラザラしているため、ザラザラにゾウリムシが留まり
ゾウリムシが集まりにくいという欠点がありました。
この欠点を解消するため、
ナイロンメッシュを使用した洗浄・濃縮方法が最近は使っています。
デメリットは、濁りがある培養液をろ過すると目詰まりする事があるのと
大きさがゾウリムシと同じぐらいのゴミを除去できない事です。
元のゾウリムシが少ない場合は、あらかじめ餌を追加して増やしてからろ過するか、
負の重力走性を利用する方法がおすすめです。
濁りが強い培養液をろ過する時も、負の重力走性を利用する方法がおすすめです。
目開きが20μmのナイロンメッシュを使用しても、多少ゾウリムシが漏れます。
ナイロンメッシュろ過器を作る
大学などで使われているナイロンメッシュは目開きが15μmで
国内のメーカー品を買うと、1m×1mで数万円と高価です。
Amazonで塗料ろ過用のナイロンメッシュがあり
目開きが20μmだったので、今回はこちらを使いました。
uxcell 20ミクロンペイント ナイロンメッシュフィルター ネットシートフィルタークロス 自家醸造ペイント用 1000 mmx1000 mm
値段は、中国製で1890円と、日本製に比べると安価です。
ろ過器と接着剤
ナイロンメッシュだけではろ過できないため、
パイプなどに接着してろ過器を作成する必要があります。
3Dプリンタで作成することもできますが、水道用の塩ビパイプでも代用できます。
接着剤には、原生動物採集&培養ガイドブックにアラルダイトが
記載されていますが、販売が終了してしまったため
観賞魚の水槽にも使えるバスボンドQを使用することにしました。
バスボンドQは、主にお風呂の目地補修に使われていています。
ボンド バスボンドQ クリアー
バスボンドQのクリヤーには防カビ剤が入っていないので
観賞魚の水槽にも使えます。
そのままだと、アクが出て生体に悪影響を及ぼす可能性があるので
完全硬化後に。水を2~3回入れ替えて、アク抜きをする必要があります。
接着方法
バスボンドを適当に出して、ヘラ状のモノで接着面に塗っていきます。
塗りすぎると、内側にはみ出てろ過面が小さくなりますし
少なすぎると、ゾウリムシが漏れる原因となります。
初めて作る場合は、何個か練習用に作ると良いと思います。
バスボンドを塗ったら、なるべく伸ばした状態でナイロンメッシュを
接着面に載せ、指で押さえます。
ナイロンメッシュにバスボンドが入ると色が変わるので
全体的に、バスボンドが行き渡っているかよく見ましょう。
硬化開始前なら、バスボンドを追加する事も可能です。
1時間ぐらいで動かなくなるので、外側の余分な部分をハサミで切ります。
半日~1日ぐらいで、完全硬化するので、アク抜きを行います。
私の場合は、お風呂の湯船に沈め、出る時にシャワーでよく洗って
アク抜きをしました。
ナイロンメッシュろ過器でゾウリムシを洗う
ナイロンメッシュでろ過を行う前に、キムワイプやリードクッキングペーパーで
あらかじめろ過を行います。
キムワイプなどでろ過をしないと、ゴミなどが詰まりナイロンメッシュでの
ろ過が出来なかったり、植え継ぎ用の培養液にゴミが入ったりしてしまいます。
ナイロンメッシュろ過器にろ過した培養液を入れます。
入れただけだと下から出て来ないので、指でナイロンメッシュを触ると出てきます。
なかなか、ろ過されない場合は、ティシュなどをろ過器下に当て、
吸収させる事でより早くろ過する事が出来ます。
ろ過器内部の培養液が無くなったら、水を入れてゾウリムシを洗います。
ゾウリムシは乾燥させると死んでしまうので、注意してください。
再度、濾過し、適量の水を入れて、ろ過器内部からゾウリムシを抜き取ります。
使用後は乾燥する前に、水で洗うか、エタノールをかけて拭き取ってください。
徐々に通りが悪くなるので、その場合は超音波洗浄すると通りが良くなります。